日本向けGP生鳥取り扱いシステム
農場からシャックルまで省力化
日本は非常に特殊な市場であり、鶏肉加工方法にも独自のものがあります。特に生鳥の取り扱いには、独自のアプローチが必要です。農場のある山間部の険しい道では、大型トラックでは搬送が難しいため、鳥は農場から加工場まで、比較的小型のトラックで搬送されます。これまでは鳥をカゴに入れて搬送していたため、最適な解決策とは言えませんでした。コンパクトなコンテナを装備したマレル社のGPシステムは、日本市場に適しています。
GPシステムはモジュール化されているため、小規模の処理場から大規模の処理場まで、さまざまなスピードに対応しています。日本の鶏肉加工工場の限られたスペースを考慮し、GPシステム全体の構成はコンパクトな設計になっています。
農場での積込み作業
カゴ搬送に比べGPコンテナは鳥をより人道的に、安全に、確実に、そして効率よく積込むことが可能です。GPコンテナは開口部が広く、床面がスライド式の構造になっているため、農場での捕鳥と積込みが迅速かつ作業者にも容易な方法で行うことが出来ます。GPコンテナ内の層は、コンテナのフレームからはみ出ることはありません。そのためGPコンテナは、「引き出し式」や「押し出し式」を使用するモジュールよりも、壁やコーナーに近い場所に設置することが可能です。
農場では、GPコンテナの独自の設計により、生鳥の捕獲と積込み作業がより効率的になり、損傷のリスクも大幅に軽減されます。GPコンテナは、1時間あたりに少なくとも1,000羽の鳥を迅速かつ容易に積込むことを可能で、カゴ積みよりも速く積込み作業を完了する事ができます。そのため、GPコンテナの積込みはより少ない工数で行う事ができます。
日本のトラックサイズに最適な独自の設計
GPコンテナの設置面積が小さいため、トラック積載スペースを最大限に活用することができます。GPコンテナは、日本のインフラに適合した日本の既存のトラックから流用可能で、農場がある狭く、急で曲がりくねった、時には未舗装の山道を通ることができます。
また、この設計により可能な限り最適な搬送環境が整い、DOA(到着時死亡)の羽数が最小限に抑えられます。
養鶏場で取り扱いやすくするため、GPコンテナの4面にフォークリフト用差込口が設けられており、最適な操作性を実現しました。また差込口はフォークリフトドライバーに配慮したゆとりのあるサイズに設計されています。
省人化
前述したように農場においては、GPコンテナは効率的かつ迅速な捕獲・積込み作業を可能にし、省力化を実現します。
工場では、生鳥の荷降ろし作業も省力化されています。トラックからのコンテナ荷降ろしは、カゴでの作業のように、過酷な作業ではありません。差込口を統合したGPコンテナでは、フォークリフトを使って素早く荷降ろしすることができます。
農場から搬送された鳥は、コンテナからベルトに自動で降ろされ、人が触れることはありません。生鳥取り扱い工程で働く作業者は、主にシステムのコントロール機能の業務を担っています。
荷降ろし
GPの自動荷降ろしはスピードだけでなく、より効率的です。人が介在する必要がないため、荷降ろしされた鳥の流れは一定に保たれます。1時間に鳥15,000羽を降ろしても問題ありません。この数字は、カゴ荷降ろしでは到底不可能です。
送出し傾斜装置
鳥をコンテナから滑らかなスライドに誘導し、十分なスペースと安全に着地するように設計された「トランポリン」ベルト上に下ろします。またその過程を通して鳥の足元は安定されています。滑り止め付きのコンベヤーベルトは、鳥を懸鳥するターンテーブルに搬送します。GPシステムの堅牢な設計と効率的な運用により、稼働時間の最適化が可能です。スライディングプレートによる穏やかな送り出し工程により、鳥を傷付けることはありません。
品質向上
GPとは、製品の品質向上も意味します。搬送時や送り出し中にストレスを与えたり、損傷のリスクを最小限に抑えるように、あらゆる注意が払われています。
GPコンテナの構造は、積込み時や搬送時に頭部、脚部および手羽が挟まるリスクを最小限に抑えるよう設計されています。鳥を傷付ける原因となる表面や突起物はありません。自動傾斜装置へのコンテナの移動はゆっくりスムーズに行われ、ストレスを与えるような激しい揺れはありません。農場からシャックルへ掛けられるまでの搬送中、鳥はコンテナ内で落ち着いており、自分や他の鳥を傷つけるような騒々しい行動は見せません。
懸鳥
送出しされた鳥は、処理ラインのシャックルに掛けることができます。回転する回転台は適切な高さに配置されていますので、作業者は鳥の足を掴むために手を伸ばす必要がなく、容易に作業を行うことができます。また回転台からシャックルまでの距離が短いので、作業者はほとんど重いものを持ち上げる必要がありません。作業台のステップの高さは調節が可能で、作業者の身長に合わせることが可能です。一体型集塵システムを内蔵し、最適な作業環境を実現します。
利点
- 自動化
- 省人化
- 品質向上
- コンパクト
特長
- あらゆる処理能力に対応するモジュール式システム
- 最適な積載量を可能にするコンテナ寸法
- 処理を通して鳥の足元は安定
- 搬送及び保管時に鳥に最適な環境を提供するコンテナの「AirFlo」フロア
- 制御された自動傾斜装置では、スライドを滑ってトランポリンのように弾むベルトに鳥が送り出しされる
- 1羽あたりの処理時間が一定である(先入れ先出し)
- コンテナに取り残された鳥を検知する鳥検知器
- 一体型除塵装置を備えた回転台からの作業性に優れた懸鳥
- 工程に入る前に除去されるDOA
- 総合的なコンテナ洗浄/消毒装置により、相互汚染のリスクを軽減
- システムではリサイクルされた冷水を使用し、水の消費量を最小化